東京の都心を構成する区のひとつで、東京23区のほぼ中央に位置する。
千代田区は、徳川幕府の成立から現在までの400年余り、日本の政治や経済、文化の中心としての役割を果たし、発展してきた。
なお、「千代田区」という名は江戸城の別名「千代田城」にちなんだもの。
区の中央に皇居があり、区全体の約15%を皇居の緑地が占める。
国会・首相官邸・中央省庁・最高裁判所などの三権をはじめとする日本の首都機能、
主要政党など国家権力の中枢が千代田区に集中し、日本の立法・行政・司法の中心である。
区内の永田町、霞が関といった地名は国会議員や官僚の代名詞である。
丸の内や大手町、日比谷は都市銀行(メガバンク)の本店や全国紙の新聞社をはじめ、大手製造業や大手総合商社などの巨大企業の本社が集結している。
出版社の多い神田エリア、書店街の神保町、秋葉原電気街を構成する外神田、高級住宅地の番町、大学が集中する文教地区の駿河台などがある。
上記のように区内の大部分がオフィス街及び官公庁街であるため、純粋な住宅地は限られている。
そのため夜間人口と昼間人口の差が大きく、夜間人口は約4万4,000人で23区で最も少ないが、昼間人口は約19倍の約85万人にまで膨れ上がる。
そのため2010年(平成22年)3月1日現在の人口密度は他の22区がすべて10,000人/km2を超える中、当区のみ4,000人/km2未満と低い。
出典:wikipedia
「千代田区(特に麹町・番町・平河町エリア)に住み、ここで子育てをすること」をお勧めしているのですが、
具体的にどのあたりが最もオススメなのかを整理してみたいと思います。
千代田区は、大きく分けて
1.皇居
2.丸の内エリア
3.永田町エリア
4.麹町エリア
5.番町エリア
6.富士見エリア
7.神保町エリア
8.小川町エリア
9.岩本町エリア
10.秋葉原エリア
に分けることができます。
このエリアには、基本的に人は住めません。
皇居は皇室関係者のみがお住まいです。
ここが、最もオススメするエリアです。
ただし3.永田町エリアは国会議事堂と同じ住所であり、さすがに高額です。
また5.番町エリアでも、四番町・五番町は超高級住宅地なので高いです。
数億円のマンションが多く存在します。
築30~40年といったかなり古い物件もありますので、それなら意外と手が届く価格になっているかもしれません。
その他のエリアは、古めの中古物件なら多少リーズナブルになります。
この辺りは主に学校が密集しているエリアです。
有名な「暁星学園」や「白百合」があり、千代田区が教育の粋を集めて作った区立の「中高一貫校」や「富士見みらい館」もここにあります。
この辺は、まとめて「神田」と呼ばれる地域です。
住人は江戸っ子気質がとても強く、永田町~番町のエリートさんたちとは違い、庶民派で親しみやすい方が多いようです。
ただ、この地域は皇居や国会から少し離れているために、
3.永田町エリア、4.麹町エリア、5.番町エリアと比べて治安面や衛生面でレベルが落ちるので、子育て環境としては若干見劣りします。
予算が許すのであれば、3~5のエリアをオススメします。
参考までに、オススメする地域に住む世帯数と人数を載せておきます。
少し古い数字ですが、参考になるかと思います。
出典:玉井史隆の備忘録 千代田区在住オススメエリア(と人口分布)
千代田区の魅力は大きく分けて、次のようなことが言えます。
1.安全・きれい
2.交通の便が良い
3.住民のレベルが高い
4.人があったかい
5.子育て支援、教育サービスが充実している
千代田区は国会・最高裁判所・皇居など、国の重要な機関があります。
外交上の拠点も多く、ホテルニューオータニなど海外のVIPが滞在するのも、主に千代田区です。
このため、町の衛生・安全には日本で最も気を使っている地区と言ってもいいでしょう。とにかく町がきれいです。また、最近は歩きタバコ禁止の条例ができたこともあり、歩きタバコをしている人も見かけなくなりました。
安全面はさらに顕著です。
深夜にコンビニまでの道に市民は3人、警察は4人という光景が当たり前となっています。
永田町近辺は深夜は警察の方が多い、とよく言われますが、そのとおりです。
女性が夜1人で出歩いても、全く恐怖を感じないと思います。
麹町駅・半蔵門駅・永田町駅・市ヶ谷駅・四谷駅があり、
どこも10分圏内に密集しています。
よって、このエリアには「駅徒歩5分」以上の物件はありません。
当然、都内主要都市へのアクセスもよく、
・表参道:5分
・銀座:5分
・東京:7分
といった驚くほどの便利さです。
「レベル」という言い方は適切ではないのかもしれませんが、このエリアに住んでいる人は非常にレベルが高い人が多いです。
経済力も、学歴も、人間性もすばらしい人が多いです。
マンションの理事会には、弁護士・経営者・税理士・元国会議員などが名を連ねています。
ママ友達には、弁護士、裁判官、外資系金融機関の奥様(フランス人)などがいます。
もちろん、そういう人ばかりでもありません。
子どもの環境のためにと番町地区に引っ越してきた人や、社宅があるから住んでいる人、
親がバブル期にマンションを買ったからそこを使わせてもらっている人なども、もちろんいます(あんまり肩身の狭い思いをすることはありません)。
レベルの高い人たちにたくさん触れられる機会があるのも、すばらしい魅力のひとつですね。
このエリアはビジネス街なので、人間関係が希薄で他人に興味のない人が多そうな気がしますが、住んでみるとそんなことはありません。
もともとこのエリアは江戸時代から続く商業地区で、下町情緒のある町だったそうです。
戦後もその気質は残り、特に高齢の方を中心に人情味のある方がたくさんいらっしゃいます。
子どもをつれて散歩していると、すれ違う人たちが笑顔で声をかけてくれます。
この地域には、町全体で子どもを大事に育てようという意識が感じられます。
また、住んでいる人の絶対数が少ないので、顔なじみになる率が高いです。
行きつけのスーパーやお肉屋さんでは、たまにしか行かない僕も顔を覚えられているし、マンションの住民も結構顔なじみの人が多くなりました。
公園や児童館でも、子ども連れが少ないために同じママに遭遇する機会が多く、ママ友達もできやすい環境だと思います。
千代田区は、子どもに手厚い自治体としてとても有名です。
特に、「保育園待機児童ゼロ」「次世代育成手当て」は非常に有名です。(詳しくは、千代田区のHP「次世代育成手当」をご覧ください)。
しかし民主党の「子ども手当て」がスタートしてからは、次世代育成手当が子ども手当てと相殺されて一部廃止になり、おトク感は薄れてしまいました。
ですが、千代田区は依然として日本一子どもに大変手厚い区なのです。
千代田区で子育てすることがいかにおトクかを説明してみます。
財政が潤っている&こども支援に力を入れている千代田区は、子供のためにお金を使います。
富士見教育施設や麹町中入れ替え。保育園増設など。
次世代育成手当がなくてもその魅力は全然衰えません。
なぜなら千代田区は、平成22年3月の議会において、
「子育て施策の財源の確保に関する条例」を可決しています。
どんな条例かというと、次のような内容です。
5年間における各年度の特別区民税歳入見込額の概ね1%の額を、
子育て環境の整備・充実のための新規・拡充施策に要する経費に充当する旨明記する。
というものです。(※平成22年4月1日から施行し、平成27年3月31日までの時限条例)
千代田区の年次予算462億円。このうち特別区民税枠は101億円。
101億円の1%というと、約1億円ですね。
千代田区の子ども(18歳以下)の数は、約7,000人ですから、
子ども一人につき約15,000円の予算がついてるということです。
これは純粋に「新規の子育て環境の整備・充実のため」に使われるお金であって、
いわゆる「教育費」「医療費」などは含みません。
それくらいのお金を、教育費や医療費とは別に毎年かけてくれるんですね。
子ども一人につき年1万5000円もかけて環境整備に取り組んでくれています。
2010年度の予算を見ると、こども・教育費として98億円の歳出が予定されています。
これは、千代田区に子どもが6,000人程度しかいないと考えると、
区が子ども1人あたりに対し毎年163万円を支出している計算になります。
つまり、こども1人が高校を卒業するまでに約3,000万円近くのお金を区が出してくれるということになります。
日本では、子どもの教育費は幼稚園から高校卒業まで全て私立だったとしても、1,700万円くらいだと言われています。
千代田区が子どもの教育に使ってくれるお金は、
子どもが全部私立の学校に行った家が出す教育費よりもはるかに多いのです。
他の自治体と比べてもその差は歴然です。
たとえば子育て先進地区として有名な文京区は、
19歳以下の子どもが2万6,000人いますが、教育費として計上しているのは80億円。
千代田区と並べて比較してみると、その差は歴然です。
子ども一人当たりの区の支出
千代田区:163万円(年間)
文京区 :31万円 (年間)
子どもが高校卒業するまでの区の支出(ざっくり概算)
千代田区:2,934万円
文京区 :554万円
「千代田区がこども医療費助成(実質医療費ゼロ)の対象年齢を18歳まで延長する」ことを決定しました。
子どもの医療費がかからないのは非常にありがたいです。
子どもの医療費は、入院しようが手術しようが全て無料。
体の弱い子や重い病気により多くの医療費がかかるようなお子さんをお持ちの方には、医療費は死活問題だと思います。
そういう人も、千代田区に住めば18歳までは医療負担なしで子どもを育てることができる。これは本当に素晴らしいことだと思います。
子育て世帯には住宅助成制度まであるんです。
正式には『千代田区次世代住宅助成』と呼ばれる制度です。
簡単に言うと、「千代田区が少しお金を出すから、子育て世帯はもっと広い家に住もう!」という制度です。子どものいる家庭が千代田区内の今より広い家を買う(または借りる)場合、毎月千代田区がお金を出してくれます。
例えば4人家族なら、毎月4万円の補助金が出ます。
補助金額は年々減りますが、8年間受取り続けることができます(8年目は1.2万円)。
計算すると8年間で計250万円を受取ることができるということになります。
これだけお得な制度。次のいずれかの条件を満たせば、助成を受けることができます。
1.千代田区に、親が5年以上住んでいる人
2.千代田区に、1年以上住んでいる人(現住所も千代田区)
つまり、「今は大阪市に住んでるけど、この助成を貰うために千代田区に引っ越します」という人は、この助成は受けられません。
しかし、上記「2.」の条件は「千代田区に、1年以上住んでいる人」ですから、
大阪市から千代田区に引っ越した人は、来年にはこの制度を使えるようになります。
ということは、「今年は千代田区に狭い家を借りて、来年は千代田区に家を買う」という方法なら可能です。
これは、千代田区に転居するチャンスかも知れません。
千代田区への引越しに興味がある方は、ぜひ検討してみてください。