勤務地からの距離、家賃、築年数、日当たり...
たくさんの希望の中から、条件にあった家を探すのは、一苦労ですよね。
東京に転勤することになって、住む場所や部屋決めで悩んでいる方もたくさんいらっしゃることと思います。
その中でも皆さん気になるのが家の「広さ」だと思います。
せっかくの東京暮らしだから広い部屋に住みたい!
1人暮らしだけど「1LDK」の物件がいい!
いやいや子供がいるからやっぱり「3LDK」で!
・・・・と考えて「間取り」だけで選んでしまうのは注意が必要です。
間取りと一緒に「面積の大きさ」も見て「広さ」を判断する必要があります。
では、面積とは一体どの部分を指すのでしょうか。
今回は、面積と簡単な間取図の見方を解説していきます。
物件の図面を見ると、「1LDK」などの間取とともに、
必ず「●●㎡」という表記があります。
この、「●●㎡」とはそもそも一体どのくらいの広さなのでしょうか?
分かりやすいように、1人暮らしの物件でよく見る「20㎡」を例にあげてみましょう。
まずは、基礎知識から。
「1坪」とは「畳2枚分」のこと。
そして
「1坪」は「約3.3㎡」
そのため
「20㎡」=「約12畳分!」
となります。
お部屋の間取り図を見ると、「約●畳」との表記がよくありますよね。
これを前提に「畳」と「㎡」の関係性を見ていくと把握しやすいですね。
ちなみに「畳」は、「帖」とか「J」という表記になったりしますが、
すべて読み方は「じょう」です。
ご存知の方も多いかもしれませんが、
畳は「京間」「江戸間」とサイズが異なるものがあり、
「マンションサイズ(団地間)」と呼ばれる、通常より小さい畳も存在します。
「約●畳」はあくまで「畳の枚数」の目安として、図面を眺めてみると良いかもしれません。
※実は、平成24年5月の不動産広告の表示規約の改正以前は、
中古住宅であれば1.62m2に満たない小さな畳であっても1畳として表示することが認められていました。しかし、規約改正により、中古住宅も含めて1畳は1.62m2以上に統一されいます。
いまだに遵守していない業者さんも多くいるのでご注意ください。
次に「20㎡」の部屋について解説していきます。
「20㎡」とは、いったいどこからどこまでの範囲を示しているかご存知ですか?
この間取り図の場合だと、「20㎡」は下の赤い部分を指します。
バルコニーを除き、玄関を含む全てが面積となります。
居室部分だけのことがお分かりいただけるかと思います。
ここで、壁芯面積という標記に注意です!
面積には、「壁芯面積」と「内法面積」という二つの表示が有ります。
壁芯面積とは、壁や柱の厚みの中心線で測られた面積のことです。
例えば壁の暑さが20㎝だとすると、10㎝分の面積も含まれてしまいます。
※下記の図だと赤い色が20㎡です。
※内側の線は部屋の壁の内側
※外側の線は壁の厚みです
つまり、実際に使える面積は「20㎡」と表記されていても、もっと小さいということです。
壁芯での記載が多いということを認識しておきましょう!
さて、面積は玄関も含めた全てを指しますが、
気になるのは居室部分の広さですよね。
いったいどの範囲を指すのでしょうか?
下記の20㎡の部屋の「居室部分」の広さは、
キッチンやトイレ等の水回りを引いた下の赤い部分となります。
お気付きの方も多いと思いますが、
同じ面積の家であれば、キッチンやトイレ等の水回りが狭いほど、
居室部分の大きさは広くなります。
下の図がその例です。
同じ20㎡ですが、トイレ・バスが一体型の為、
水周りの面積が小さくなることで
部屋の居室部分の大きさは6.8畳と広くなっています。
このように同じ20㎡であっても、
先述したように水周りだけでなく、
廊下等の広さによって部屋の居室部分の広さもまた異なってきます。
逆に、居室部分が同じ6畳でも、
水回り部分の面積が小さければ18㎡のお部屋もありますし、
水回りが広ければ20㎡になるなど、
面積が異なる場合があります。
弊社にも、「部屋は6畳あればいい」という
お問い合わせを多くいたくことがありますが、
水回りの面積でお部屋の印象が異なりますのでご注意くださいね。
20㎡のお部屋の例をご紹介してまいりましたが、
では、18㎡だとどのくらいの広さになるのか見ていきましょう。
この場合の部屋の大きさは5.4畳となります。
水回りの面積が同じであれば、20㎡と比べて部屋部分はやや狭くなります。
次に25㎡のお部屋を見ていきます。
この場合の部屋の大きさは9畳となります。
水回りの面積が同じであれば、20㎡と比べて部屋部分はやや広くなります。
3つの間取りを見てきましたが、
感覚的に㎡ごとの広さの感覚を掴んでいただけましたでしょうか。
また、この「●●畳」という記載にはクローゼット部分は含まれていません。
しかし、業者さんによっては、より広く見せる為に、
収納部分の面積まで含んで表示させている場合もあるので注意が必要です。
また、ワンルームの場合は廊下、キッチン部分等も含めて●●畳と記載されます。
下の図はその例です。
この部屋は6畳と記載されていますが、クローゼットやキッチン、選択置き場なども含まれたものを指しています。
上の20㎡の部屋と同じ6畳でも、この部屋の面積は16㎡なのです。
つまり、実際に使える部分は6畳もないということになります。
先述したように、集客のため部屋を良く見せようと、
これらの部分を多く含めて「●●畳」と書く業者が多いのも事実です。
それに引っかかってしまい、
実際に行ってみたら思ったより狭かった、ということがあるので注意が必要です。
どこまで含まれている畳数なのか事前に確認しましょう!
・ 水回り等をのぞいたところの有効面積(居室部分)を確認しよう
・ 居室部分の畳数はクローゼットを除く
・ ワンルームの場合は廊下・キッチンも含まれる
・ 業者は適当に書くことがあるので注意!
思っていた広さと違った、なんてことがないように
図面をよく見て、部屋決めを行ってくださいね。
もちろんご相談もいつでもお待ちしております!