転勤が決まると、
元々いた勤務地での送別会や、個別で親しかった人との飲み会、
更に転勤先では歓迎会など、お酒を飲む機会が増える方が多いようです。
感謝の気持ちはありつつも、お酒の弱い方には厳しい側面もある「飲み会」。
お酒に強い人、弱い人、には地域差があるのか調べてみました。
今回は"全国酒豪と下戸マップ"です。
筑波大学の原田教授が、北海道から沖縄まで五千名以上の日本人を対象に、遺伝子を調査した結果です。
最も酒豪が多かったのは秋田(76.7%)で、次いで岩手、鹿児島、
福島、埼玉の順で多かった。逆に最も酒豪が少なかったのは三重(39.7%)で、次いで愛知、石川、岐阜、和歌山の順で少なかったという。
東京は19位で60%。
10人の飲み会なら、6人はお酒に強いかまあまあ強い。
残りの4人がお酒に弱いといった具合ですね。
九州や沖縄、そして北海道や東北の人たちは、酒に強いと言われていましたが、やはりそのとおりで、酒豪の遺伝子を持つ人の割合が多いことがわかりました。
もともと、人類は誰もがお酒を飲めたのですが、今から、二万~三万年前のモンゴル高原で突然変異が起こったといわれています。
お酒を飲むと、アルコールが、いったん悪酔いの成分であるアセトアルデヒトに変わりますが、
それを分解できない人がひとり生まれたのです。
その人の遺伝子がD型といわれるのものです。
だから、酒を飲めない、下戸だという人が持つ人の祖先をはるか昔にたどると、
モンゴル平原で生まれたたったひとりの人に行き着きます。
欧米の人やアフリカの人では、このD型遺伝子を持つ人はまずいません。
しかし、その突然変異の遺伝子は、黄色人種、特に東アジアに広がっていきます。
D型遺伝子を持つ人は、日本で46.3%%、中国で41%、韓国では28.4%ですから、中国や韓国よりも、日本の方が血を引き継いだ人が多いのです。
日本にD型の遺伝子を持ち込んだのは大陸から移り住んできた渡来人です。
たった一人のモンゴル人から始まったお酒の弱い遺伝子が、
こんなにも日本に広がっているとは驚きです。
東京に転勤されてくる方は、
今の勤務地と東京のランキングの違いで、
飲み会の激しさが変わってくるかもしれません。
東京よりも「お酒の飲めない方が多い県」から転勤されてくる方は、
ウコンを持参するのも良いかもしれませんね。
参考
日本経済新聞"酒豪"どこに多い? 「全国酒豪マップ」の謎
「全国酒豪マップ」