初めて聞いたという方もいらっしゃるかもしれません。
そんな知る人ぞ知る五反野駅を五反野の商店街「五反野駅前通り銀座会」の運営支援をされている中小企業診断士 笠原勉さんにご紹介頂きました。
皆さん「五反野」と聞いて何を思い浮かべますか?
「五反田」を思い浮かべた皆さん、ある意味正しい反応かもしれません(笑)
23区で最北端の足立区。その位置ゆえに「(荒川の)川向こう」とか「(他の区に比べて)田舎」と揶揄されることもありますが、面積が広く人口も多い、農工業ともに生産高が上位にある、ポテンシャルを秘めた区でもあるのです。
そのような足立区の中で、今回ご紹介する五反野は、足立区南部に位置する地域です。
ちょっと知名度が低い五反野ではありますが、皆さんに五反野の魅力をしっかりご紹介したいと思います。
東武スカイツリーライン(伊勢崎線)五反野駅が最寄り駅です。普通電車のみ停まる駅ですが、列車本数は多いです。東京メトロ日比谷線にも直通しており、都心方面へのアクセスも良好です。もちろん東武沿線ですので、スカイツリーにも、東武動物公園にも一本で行けますし、ちょっと足を延ばして日光・鬼怒川方面にもストレスなく行けますよ!
【交通アクセス】
利用駅:東武スカイツリーライン 五反野駅
・北千住駅まで 約4分
・上野駅まで 約14分
・秋葉原駅まで 約17分
・銀座駅まで 約32分
・東武動物公園駅まで 約38分
・東武日光駅まで 約1時間50分
※掲載の所要時間は日中平常時
※乗り継ぎ・待ち合わせ、途中停車時間は含まれません
※時間帯により所要時間は異なります
※2015年8月調べ
・賃料相場
ワンルーム 5.95万円
1LDK 8.88万円
2LDK 10.25万円
3LDK 11.19万円
実は、五反野という地名は昔の呼び方で今は駅名だけに残っています。現在、五反野駅周辺は足立区「中央本町」「弘道」「足立」「西綾瀬」「青井」などの地名となっています。
かつてこの地域は低湿地帯で、江戸時代に大規模な新田開発が行われましたが、五反野という名称はその頃には既に集落名として存在していたようです。
その後、昭和初期の区制施行に並行して「五反野北町」「五反野南町」などへの変遷を経て、昭和30年代以降の都市開発により地名変更が行われ現在に至っています。
歴史ある地名が残っていないのは少々残念な気がしますが、駅名と地名が全く不一致なのも珍しいことかもしれません。
五反野駅周辺には学校が多く設置されています。五反野駅から1km範囲では、区立小学校が4校、区立中学校が3校、都立高校が3校あり、特にこれだけの近距離に都立高校が複数あるのは珍しいと思います。
今となってはなぜこの狭い範囲にこれだけの学校が設置されたのか理由はわかりませんが、文教地域を名乗る資格は充分あるのではないでしょうか。登下校の時間帯には、児童・生徒の元気なパワーが街全体にみなぎっています。
五反野駅周辺は商店が密集し賑わっています。改札口を出てどの方向に向かっても商店が連なっており、中小小売店から大型スーパーまで揃っています。小売店だけでなく、飲食店や雑貨店などもあり、日常の買物は駅周辺で賄えます。
五反野駅北東方向
五反野駅前通り銀座会
五反野ふれあい通り
では、ここから五反野で長く商売をされている3人の方にご登場いただき、五反野の魅力を大いに語っていただきましょう。
最初は、五反野で創業40年の寿司店、双葉寿司の女将、原口香寿子さんに登場していただきます。女将さんはお店を切り盛りしながら商店街(五反野駅前通り銀座会)の会長も務めていらっしゃいます。
Q:五反野ってどんなところですか?
五反野は住みやすいですよ。物価は安いし、役所も近い。日常の買物は周辺で済みますし、ちょっと足を延ばして北千住や銀座もすぐですから。とにかく不便が無いですね。そう言えば「足立は治安が悪い」と言われますが、この辺りでそういう話は聞きませんね。近くには女性専用マンションも出来ているみたいですから、むしろ治安は良いのではないでしょうか。
Q:住んでいる方々はどうですか?
温かい人が多いですね。最近はマンションが出来て新しい方も増えているようですし、大学が移転してきて若い方も多く見かけるようになりましたが、みなさん昔からいらした方と同じように温かい人が多いです。下町というか昔ながらのいい雰囲気が街に残っているからかもしれませんね。
Q:子育てはいかがですか?
子供に目が届きやすく、安心できる地域だと思います。保育園から高校まで徒歩圏内に揃っていますし、大きな病院はありませんが、クリニックはたくさんありますのでその点も心強いです。先程お話しましたが、役所も近く買物も便利で、住んでいる人は温かい。
私自身は五反野で子育てを経験しましたし、現在息子夫婦が子育てをしているのを見ていると、子育てに大変向いている地域だと思っています。
女将さんには経験に裏打ちされ、生活に密着した女性ならではのコメントを頂きました。
双葉寿司さんのおすすめは、毎朝築地から仕入れる「マグロ」と新鮮な「ふぐ料理」。それと女将さんが直々に焼く「玉子焼」も絶品です。是非ご賞味ください!
次に、創業60年の銭湯のご主人、山田知孝さんにご登場いただきます。
山田さんは2代目経営者として奮闘される一方で、商店街や浴場組合の役員として五反野の活性化にも尽力されています。
Q:五反野ってどんなところですか?
一言でいうと「ハンパ」な街だね。繁華街でもなく郊外の住宅地でもなく、山の手でもなければどっぷり下町でもない。すごく活気があるわけでは無いけれども、寂れているわけでもない。お店も一通り揃っているけど個性が強い店は無い。
「ハンパ」って言うとあまりいいイメージではないけど、決してそういう意味ではなく、何事においてもニュートラルなという意味に捉えてもらえればと思うよ。だから、新しく住む人は住みやすい土地だと思うけどね。
昔は自然が多くて楽しかったな。遊びまくって悪いこともちょっとやったけど、今にして思うと地域の人々に見守られて育てられたんだと思うね。そういう懐の深いところは、今も残っていると思うよ。
Q:どんな方がおすすめですか?
おすすめというよりも、是非ファミリーに住んでもらいたいと思っているよ。街を楽しく元気にするためには、子供たちがたくさんいることが必要だと思うからね。
今、商店街のイベントを定期的に実施していて、特に春のパレードは町会や学校などとも連携しているので、是非参加してほしいね。
若松湯さんは、天然の井戸水をくみ上げており、お肌にとってもやさしい軟水を使用しています。疲れたりホッとしたいときには銭湯でゆっくりするのもおススメです。心も身体もあったまって活力が湧くこと間違いなしです。
最後に、五反野の老舗喫茶店のマスター、藤本和伸さんにご登場いただきます。
藤本さんは五反野に喫茶店を開いて35年、五反野で育って50年以上の大ベテランで、商店街でも重鎮としてご活躍です。
Q:五反野ってどんなところですか?
私が子供のころはこの辺り一面は田んぼで、ザリガニ・ドジョウ・セミ・トンボなどを捕まえてよく遊びました。東武線の日比谷線乗り入れ以降急激に宅地化が進みましたので、今ではそのころの面影はありませんが、いい意味でのんびりした雰囲気は現在も残っているのではないでしょうか。それと、このあたりは駅に近いのが今も昔も最大の魅力です。
Q:住んでいる方々はどうですか?
最近住み始めた新しい方から、この辺りの新田開発をした地主の末裔の方々など様々な方が住んでいるようですが、うまく融合している感じがします。世代としては、お年寄りがやや多い感じもしますが、家族連れ、単身者、若者も偏りなくいるように思います。
Q:五反野の特徴を一言でお願いします
このあたりは平地で坂道が全くありません。ベビーカーやお子さんを後ろに乗せた自転車、足の悪いお年寄りなど、どこに行くにも移動がとても楽です。平地という特徴は意外と見落とされがちですが、全世代に優しい地域と言えるのではないでしょうか。
絵瑠座さんは、マスターが一杯ずつサイフォンで丁寧に入れるコーヒーが逸品です。店内は優雅な雰囲気に包まれ、時間がゆっくり流れています。五反野に住むことになりましたら、贅沢な時間を過ごすために訪れてみてはいかがでしょうか。
さて、ここまで五反野の特徴をご紹介して参りましたがいかがでしたでしょうか?
五反田ではない『五反野』がしっかりインプットされたらとても嬉しいです。
五反野の新しい仲間に加わっていただくことを、地域の方々が待っています。是非ご検討ください。
【寄稿者のご紹介】
本業は会社員ですが、中小企業診断士として商店街「五反野駅前通り銀座会」の運営支援をしています。
商店街を取り巻く環境は厳しいですが、五反野には地域の活性化を目指して頑張っている商店街があることを知っていただきたくて、街のご案内と伴に寄稿させていただきました。
日々の買物の利用場所だけではなく、街を構成し、地域を支える大切な資源でもある『商店街』。隠された魅力がたくさんあります。
皆さんのお住まいのお近くにも商店街はあると思いますが、是非魅力を発掘に出掛けられてはいかがでしょうか。
写真:寄稿者(左から3番目)と商店街の皆さん
笠原 勉